合格する小論文・総合型選抜

ホーム  »  合格するブログ  »  合格する小論文・総合型選抜

合格する小論文の書き方 ~いつからどのように書くべきか~

基本的には問われていることに対して適切に応えるといった書き方ができればOKですが、そう言ったのではとくに初学者は理解できないでしょうから、以下に具体的に述べます。

1,問いを整理する
〇〇の背景を考慮しつつ××について論ぜよという設問であれば、〇〇の背景と××の2つを書く必要があります。

2,問いの意味を洞察する
たとえば、学び続ける教師のありかたについて論ぜよという問いの場合、当然、学び続ける教師とはこういうありかたをすべきだ、という主張を書くわけですが、多くの人とが論じきれないのは、学び続ける教師とはなにかという問いに対する考察ができないからです。つまり、問いが「じつは」何を意味しているのかを洞察できないと散漫な文章にしかならないのです。このことは、実際に大学教員が言っていたことです。大学教員は入試に関して守秘義務を負っているのではっきりとは言いません。しかし、言葉の端々からわかるんですよね~。

3,主張と根拠を書く
洞察できればおのずと主張と根拠が生まれます。すなわち学び続ける教師とは〇〇であるゆえ××というありかたをすべきだ。なぜなら~、と、こう書けます。

4,対策は高2からはじめたい
かたちばかりの小論文は1ヶ月もあれば書けるようになります。しかし、大学の先生、すなわち採点者が見ているのは洞察です。学び続ける教師とは〇〇である、という洞察こそを見ています。その洞察は1ヶ月やそこらちゃちゃっと対策したからといってできるようになりません。なるはずがない。ゆうに1年はかかります。

5,おわりに
原稿用紙の使い方や段落の組み方といったごく表層的なテクニックは1ヶ月もあれば身につきます。しかし、そんなことはできて当たり前のことです。かたちばかりの小論文は大学教員に見抜かれる、ああこの生徒はたいして勉強してきてないなと見抜かれる。そう肝に銘じるべきでしょう。

自己PRシート(志望理由書)に書くことがない人へ

ごく普通に高校生活を送ってきたら、自己PRシート(志望理由書)に書くことなどないに決まってます。それにもかかわらず、今の総合型選抜は高校時代にやったことのうち、他人に誇れることを書けとか、あれこれ無理難題を言ってきます。私の先生など(私にも先生がいます)、「志望理由書に書くことがない人がなぜ総合型選抜を受けるのか」と、授業で生徒を罵倒するそうですwww したがって、その先生の授業はタオル持参(泣くから)と生徒の間で言われているそうです。


さて、自己PRシート(志望理由書)に書くことがない人はまず、何をやってきたのか、正直に箇条書きにしてみてください。ボランティアを1回だけやった。小説を読んだ。文化祭でダンボール集めを頑張った。とか、そういったごく普通のことでかまいません。


次に、それらの素材が「実は何を意味するのか」を考えるのです。そんなこと、おそらく高校の先生も一緒に考えてくれないと思います。あなただって、お父さん、お母さんだって、考えることができないでしょう。そういうときはぜひ私のもとに来てください。と、宣伝になって申し訳ないのですが、私は哲学を今でも勉強していますから、普通の素材が実は何を意味するのかを言語化するのが得意です。


例えば、半年間ダンス部で活動した。その後、図書委員を3ヶ月やった。アルバイトを3つやった。ボランティアを2つやった。メイクが好きでメイクに凝っていた。探究の授業でメイクについて発表した。そのようなごく平凡な生徒が私のもとに駆け込んできました。来週までに自己PRシートを完成させなくてはいけないという急患です(うちは本当に急患が多い)。私はそのそれらの素材をもとに、

1,幼少期から人間好きであること

2,大学に入ったらメイクを軸として、心理学や哲学、コミュニケーション論、多文化論などを学際的に学びたいこと

3,他者にメイクを施すことで、施された人が自己愛的に美に目覚めるというより、他者に対して開かれた精神を持てるようになる、そんなふうにメイクを活かす仕事に就きたい(卒業後の社会貢献)

などを柱として、その生徒さんと一緒に自己PRシート(志望理由書)をまとめました。

というような感じで、志望理由書というのは、なんらか1本柱が必要なのです。過去、現在、未来をつなぐ柱を洞察することができれば、素晴らしい自己PRシート(志望理由書)になります。

プレゼンテーション型の小論文の書き方

総合型選抜におけるプレゼンテーション型の小論文の試験は、その対策ができる塾が少ないようで、私の小さなオンライン塾に9月だけで3人の受験生がお越しになりました。それぞれ、5回、10回といった短期集中で授業を行いました。
今回は3人のうち1人の生徒さんが大学からいただいてきたサンプル問題をもとに、プレゼンテーション型の小論文の書き方についてお話したいと思います。

仮説を述べる
サンプル問題は、いくつかの資料を提示された上で、資料を参考にある地域の活性化について10分でプレゼンしてくださいというものでした。2時間の準備時間を与えられ、2時間のうちに資料を読み解き、プレゼンシートをまとめ、300文字の要約文を完成させプレゼンに臨むという流れだそうです。


さて、こういった問題における要諦はなにか?
おそらく多くの人が与えられた資料から何らかの課題あるいは問題を抽出し、その解決にふさわしいと思われる具体的な施策案を3つ4つ書くのだろうと思います。しかし、それは不十分です。資料から課題を抽出したのち、「なぜそういった問題が生ずるのか」について仮説的に述べる必要があります。そして、その仮説からおのずと導き出されるアンブレラ(上位概念)が施策の大テーマになります。その大テーマに沿って具体的な施策案を4つほど書けばいいのです。

プレゼンテーションの説得力とはなにか?
問題の背景を洞察し、そこから施策の大テーマ(アンブレラ)を導き出さないとどうなるのかといえば、説得力に欠けたプレゼンになります。プレゼンを聞く側は「なにもこの施策じゃなくても別の施策でもいいんじゃない?」と、こう突っ込むでしょう。例えば「ゆるキャラを作ったところで、それをどうやって認知拡大させるの? 地方には高齢者しかいないんだよ」などといったツッコミが必ず来ます。それを言わせないようにしようと思えば、問題の背景を洞察し、その洞察にもとづいて施策の大テーマ(概念=アンブレラ)を作るのです。

まとめ
資料から問題点を抽出したら即座に、その背景を洞察し、その背景からプロモーションを貫くアンブレラを作る。こういった思考をします。それができれば、おそらく及第点はとれるでしょう。

小論文に「正解」は存在します|合格する総合型選抜対策

総合型選抜や学校推薦型など、推薦入試を受験なさる受験生の皆さん、小論文対策は進んでいますか? 今日は、小論文には正解が存在する、ということについてお話したいと思います。

小論文における正解とは?
端的に申し上げれば、課題文型の小論文に関しては、正解が存在します。何が正解かといえば、課題文から浮き上がってくる論点を的確に押さえられていれば、それが正解です。

例えば、科学と倫理が課題文において対立しており、かつ著者が倫理にアクセントを置いている場合、著者の主張は「科学も大事だが倫理の方がより大事ではないか」というものだったりします。ざっくりした説明で申し訳ないのですが、要するに課題文というのは、2つの概念の対立構造で成っており、著者は必ず、どちらかにアクセントを置いているものです。

課題文から対立する2つの概念と、著者の主張をとることができれば、それが正解です。

あとは書き方の型を押さえておけばどのように書いても特に差し支えないでしょう。ただし医学部や看護学部など倫理を重視する学部学科においては、倫理について熟考のうえ、「人間とは何か」を「情緒的ではない書き方で」論述できればベターでしょう。

小論文の難問
課題文が与えられない小論文の場合、出題傾向は2パターンです。

1つは、例えば「多様性について多角的に800字で論じなさい」という比較的柔らかいもの。

今1つは、例えば「本物とは何かについて1000文字くらいで論じなさい」という、どこから手をつけたらいいのやらさっぱりわからないもの。

その2つに大別できます。

前者はおそらく、複数の見方を並列で提示できればよいので、ある程度いろんな小論文の先生が教えることが可能だと思います。

後者が難しい。したがって、高偏差値の大学でしか出題されない傾向にあります。

例えば、早稲田大学の問題はたった1行でした。「ゲームについて1000文字程度で論じなさい。」

お茶の水女子大の過去問もたった1行です。「本物とは何かについて論じなさい。


泣きそうでしょ?


演繹法で考えても帰納法で考えてもどちらでも構いませんが、例えば、本物とはなにかという自分の主張と、なぜそう考えたのかという根拠(論拠)を書けばよいです。(例:本物とは錯覚がもたらす思い込みのこと(偽の概念のこと)である。なぜなら、あるものを本物と断定する根拠となる素材の真偽は究極的には真と言い切れないからだ。)


「正解」の小論文を書くコツ
最後に、「正解の小論文」を書くコツについてお話します。
課題文の中から論点をとり、かつAとBどちらに著者がアクセントを置いているのかが分かれば、基本的には著者の意見に賛成したほうがより正解に近い小論文になります。このことは私の読解塾だけでなく、ほかの塾でも教えているはずです。

問題はそこから先です。「優等生的解答」を目指すあまり、著者の意見に賛成したのち、著者の意見をなぞるようなことしか書かない(書けない)から落ちるのです。

そうではなくて、著者の意見の(言い方は悪いですが)粗を探すのです。そうすると例えば、「著者の意見に賛成だが、ここの部分はこうではないか」というような書き方になります。それが書けないのは、読むと書くの訓練を積んでこなかったからです。「こういうことは書いてはいけないのではないか?」「著者に反論などしてはいけないのではないか」と考えるのは、本を読んでこなかったからです。文章というものを書いてこなかったからです。

どのような優れた主張にも、粗は必ずあります。言い方を変えれば、完璧な主張――反論が来ない主張など存在しません。存在するとすれば、それは宗教です。「宗教」を書いて合格できる大学なんてあるのでしょうか?

すべての主張には粗があります。抜けがあります。そこを洞察する。そういった小論文を書くから合格できるのです。

自己推薦書の書き方|総合型・学校推薦型対策

自己推薦書とは、あなたがその大学にふさわしいことをアピールする書類です。

自己推薦書に書くべきこと
1,自分のPRポイント

2,その裏付け

3,入学後にそれをどのように活かせるのか

4,入学に対するの覚悟


自己推薦書を書く際の注意点
1,志望理由書も書く場合は、自己推薦書に書く内容と志望理由書に書く内容が有機的にリンクしていること

2,学業に関してアピールしたい場合はアカデミックライティングを意識すること

3,当たり前だが、大学のHPなどをしっかり読み込むこと。付け焼刃的な書き方は「すべて」バレる

4,一読して何が言いたいのか即座にわかること(結論から書かなくてもよいが、その場合は、例えば時系列で書いてあることが一読して分かるなどの工夫は必須)

5,志望大学(や学部学科)に自己PRのポイントを「寄せる」こと

6,自己PRのポイントは1つに絞る。文章は1つのテーマに向かえば向かうほど読み手が納得するからです。アピールポイントが2つ以上ある場合は、書き方を工夫すること


合格する自己推薦書を書くコツ
書いたものを誰かに添削してもらうこと。
できれば大学に先生と親交のある私のような人に添削を依頼すること(宣伝ではない)。大学の先生が「何に感じるのか」がわからないと「その他大勢の高校生」の書いた文章になってしまい、一次選考で落とされる可能性が生じます。「落とす要素のない文章」を書くこと。

たとえば、なんらかの研究を高校生としてやってき、大学でもその研究をやりたい場合、ここまで研究したがここから先はわからないかったから大学で学びたいなど「わからなかったこと」を正直に書くと、大学の先生はなんらかを「感じます」。学問の前で謙虚ないい生徒だ、くらいのことは思うのです。

嘘を書いてもいい?
嘘を書いてはいけないとはどこにも書かれていません。面接で「回収」できるほどの嘘であれば書いてもOKではないでしょうか。しかし、たいていの嘘はバレます。大学の先生は「その道」の「職人さん」なので高校生の嘘など簡単にバレるのです。

アドミッションポリシーとリンクさせる
以上が基本的なことです。最後に、合格しやすい自己推薦書や志望理由書の書き方について説明します。

それはズバリ、アドミッションポリシーとリンクさせて書くということです。

例えば、アドミッションポリシーに「うちの大学は地域医療に主眼をおいている」と書いてあった場合、あなたの志望理由は「地域医療に貢献できる医者になりたいから」となるでしょう。また、高校時代に熱心に取り組んだことは「寒村に住む人々の生活について自由研究した」などというのがベターな解になるでしょう。


もちろん多くの高校生は、高校生活のスタートと同時に、志望する大学のアドミッションポリシーなど読んでいないでしょう。まれに、例えば早稲田大学を総合推薦型で目指そうと決心した高校1年生が、アドミッションポリシーに書いてあるようなボランティア活動をしたり、というような感じで、アドミッションポリシーから逆算して高校生活を設計する人もいますが、そういう人はまだまだごく少数でしょう。


しかし、何の心配もいりません。
ある程度、自己推薦書や志望理由書に書くことのある人は、そのネタをアドミッションポリシーの方に寄せつつ執筆すればいいのです。それは実はさほど難しいことではありません。生徒さんが私に見せてくださる自己推薦書のいくつかは、すでに高校の先生の添削済みのものであったりしますが、高校の先生もうまくアドミッションポリシーの方に寄せて改変してくださっているようです。

というわけで、アドミッションポリシーと自己推薦書や志望理由書をリンクさせつつ書いてください。

総合型選抜における合格する小論文の書き方とは?

はじめに

小論文とは「論文」の「小」さなものであり、それを採点するのは日々学術論文を読んだり書いたりしている大学の先生です。したがってごまかしが一切きかない科目です。

ところで、ご存知かと思いますが、論文には書き方の型があります。型は「人が知りたいと思う順番」をそのままなぞったものであり、むずかしくありません。

たとえば、「今夜は夕飯いらない」と、あなたがお母さんに言った場合、お母さんは「なぜいらないのか」を知りたいと思うでしょう。それと同じです。

小論文にも、こう書いたら次はこう書く、という型があるので、その型の中に「自分の考えを入れていく」のです。

誰でも練習すれば上達しますので、一緒に頑張ってやっていきましょう。


総合型選抜の小論文「出題形式」

1,テーマ型

テーマや問いだけが与えられているものをテーマ型といいます。例えば、早稲田大学でかつて出たのは「ゲームについて論じなさい」というだけの問題。なかなかでしょ?


2,課題文型

課題文と設問が与えられている問題です。ざっくり言えば、国公立大学の二次試験の現代文の問題をやや短くした感じの文章が出ます。設問も「著者はなぜそう主張するのか、解答せよ」とか、「傍線部とはどういうことか、説明せよ」などといった国公立の二次試験に近いものですね。したがって、そういった対策をすればOKです。


3,資料グラフ型

図表と問いが与えられている問題です。グラフや表の読み取り方も決まったパターンがあるので、それを勉強すれば、一部の大学を除いて、さほど難しくはないでしょう。


総合型選抜の小論文「どんなスキルが必要?」

1,要約・読解型

国公立の二次試験のように「著者の主張を要約せよ」といった問題が出る大学もあります。これは小論文対策というより国公立の二次試験対策をしよう。


2,議論型

提示された意見に対して賛成か反対かを述べ、その理由を具体例を交えつつ論じる(論じている風に書く)というものです。これは小論文の基本みたいなものなので、小論文の参考書ではなく問題演習を通して習得しておくといいと思います。大学に入ってレポートを書くときにも使える能力です。


3,問題解決型

戦争をなくすにはどうすればいいか、あなたの考えを書きなさいとか、何らかの問題に対する原因を洞察し、その解決策を述べるといった、これもわりとよくある出題パターンです。


こういうのは日頃から新聞を読んで社会の出来事をよく知っておきましょうと言われたりしますが、新聞を読まなくても、それなりの書き方がありますのでお教えします。なまじっか新聞を読んで浅知恵で論じても、それを採点する大学の先生は「またかよ」と思ったりもしているのです。


合格する小論文の書き方
合格する小論文の書き方は様々ありますが、1つ挙げるなら、視点のとり方で合否が決まるということが言えるでしょう。
例えば、地球温暖化が経済にもたらす影響について800文字程度で書きなさいという問題の場合、多くの受験生が(言い方は悪いですが)似たり寄ったりの小論文を書きます。多くの受験生は市販の小論文の参考書で対策しますし、それらにはおおむね同じことが書かれていますから、その出力、すなわち高校生が書く小論文は似たり寄ったりのものになります。あるいは学校の先生が対策をなさっていますから、だいたい似たり寄ったりの文章に仕上がります。その場合、段落構成を細かくチェックされて減点されたり、接続詞を使っていないといった瑣末な(?)ところで減点されて合否が決まるのが一般的な見方でしょう。

それに対して、私が生徒さんに教えているのは視点のとり方です。
地球温暖化がもたらす経済への影響をどの視点で切り取るのかが重要だということです。
たとえば、地球温暖化をどのように定義するのか?
地球温暖化は悪いことなのか、いいことなのか、そのいずれでもないのか。
地球温暖化の原因を二酸化炭素の排出量に求めるのか、どこに求めるのか。

など、考えることはたくさんあります。多くの受験生は地球温暖化というのは工業化が過度に進んだ現在の地球人の責任だというようなところから、何らかの経済ネタを絡めて論じるのでしょうが、もっと根本から考えていけば、地球温暖化は別に人為的なものではないというロジックだって成立します。地球はそんなに「やわ」なものではないわけですから。

といった感じで、視点をどこにとるのかをまず考えることで、ほかの受験生との差がつきます。参考書にある書き方の型などは書きながらいくらでも身につきます。しかし、視点は、だれか先生と対話するなかでしかとれるようになりません。

総合型選抜の小論文対策はいつから始めればいいの?

高2の夏休み明けから始めましょう。

総合型選抜における小論文の中でも、現代文の問題のように、ある程度の分量の文章を読ませて解答させる「課題文型」は限りなく国公立大学の二次試験に近いものですから、高2の夏休み明けから1年ほどかけてみっちりとやる必要があるでしょう。


他方、「〇〇について論ぜよ」というテーマ型の問題だけしか出題されないのであれば、勘のいい人であれば、3か月もあれば書けるようになります。

と言いたいところですが、実際には、「それっぽいもの」は書けていても、真には書けていません。したがって、高2の夏休み明けから始めるべきです。


2から何を勉強するのかといえば、小論文の書き方はもちろんですが、「視点の取り方」です。ほかの受験生と同じような視点をとるから、似たり寄ったりの小論文になって、不合格になるのです。

他の先生はあまり言いませんが、小論文はじつは、「視点のとり方」によって出来不出来が決まります。市販の参考書が教える「小論文の型」とか「段落構成」というのは、書く練習をするうちにやがておのずと身につきます。それに、そんなこと、なにも高いお月謝を払って塾で教えてもらわなくてもひとりでできますよね?

世間ではあまり言われないことですが、小論文は視点のとりかたが合否を分ける試験です。高3からちょろっと小論文対策した人の書いたものは、浅薄なところに視点をとっているので、そもそも論ずるほどのことではないことを書いています。だから「無難な」点をつけられます。下手すると、そこから「段落構成マイナス5点」「誤字脱字マイナス3点」などと評価されます。


他方、高2からしっかり対策した人の文章は、視点が(やや)深いところにあるので、論ずるべきことが豊富に盛り込まれた「内容の濃い」ものになります。

高校の先生も誤解していますが、小論文は「型」どおりに書けばいいものではありません。偏差値低めの大学ならそれでもいいのかもしれません。
しかし、中堅校以上の大学においては、視点のとりかたが生命線を握っているのです。

遅くとも、高2の夏休み明けから対策を開始してください。お願いします。

総合型・学校推薦型対策|関西学院大学(2024)合格する小論文の書き方と考え方

関西学院大学の推薦入試問題(2024年度/日本語小論文問題)の問題1の答え(のようなもの)とその考え方について以下に述べます。

なお(1)から(3)は割愛し(4)のみ本稿は扱います。

ちなみに(1)の答えはbです。


少々長めのブログですが、最終的に、多様性を標榜しつつ多様性を否定する行動をとる人に対して「あたおかか」と著者は言っている、というところに本稿の話は向かいます。なお、お急ぎの方は、下の方にある「課題文の上位概念を洞察する」からお読みください。


4)の解き方(ざっくりした説明)

4)はまず、「著者が考える問題点を説明しろ」と言われているので、整理してあげよう。

問題点は本文に書かれています。ものすごくざっくり言うと、「国際社会なるものを標榜している国が、そうではない国に対して、平和指導をする、それ自体が問題だ」と言っています。

もちろんこの書き方では点をくれないので、これを旨として本文の言葉を丁寧に拾って解答してください。


「落ちる」答え・考え方のご紹介

その上で、「これから国際社会がどのように平和構築をしていけばよいと思うのか、ヌエル族の例を参考に、自分の考えを600字程度で書け」と言っていますから、論述しよう。

まず「これから国際社会がどのように平和構築していけばいいと思うのか」に関して。

これは著者の意見に乗っかるのか、著者の意見の反対の立場をとるのか? というところから考えていけばいいです。

大抵の人は著者の意見に乗っかると思うので、2ページ目の傍線部をもとに自分の考え方をアレンジして論述するのかもしれません。

つまり「国際社会なるものを標榜している国家を模倣することによって「非国際国」は平和になるといった考え方が平和構築に大きな影響を与えている=それが問題だ」と書いてあるので、その著者の意見をひっくり返せば「どのようにして」平和構築をするのか? を述べたことになると考える人が多いのではないでしょうか?


また、「ヌエル族の例を参考にして書け」と書いてあるので、2ページ目の後ろ2行目~3ページ目にかけてのヌエル族の例をいくつかちりばめるといった書き方をする人が多いように思います。

しかし、それでは確実に落ちます。

合格する小論文の書き方

小論文は「起承転結で書け」など、書き方の型を教える参考書が非常に多いですが、型はネットにもあるので、それをパクればいいです。型に著作権はないからです。


合否を分ける最大のポイントは、「課題文における対立表現と言い換え表現をとる」ことです。それを取れない人は、著者の主張とおぼしき文章に自ら鉛筆で線を引き、「ここが著者の主張だと思うけど、それがなにか?」となり、そこから先、自分の考えが生まれません。


ではどうすればいいのか?

言い換え表現と反対表現を課題文の中に求めることによって「両者の間から透けて見えるもの」それが「真の著者の主張」です。

この文章だと、

国際社会=有能=普遍的かつ絶対的

現地社会=無能=社会に固有の文脈=歴史的・社会的な環境要因=ヌエル族=生活=部族

こういう方程式が成立します。なぜ成立するのかといえば、本文にそう書いてあるからです。本文に書いてあるものが「見えていない人」は即座に私の小論文講座を受講してください。

その方程式を以下に少し解説します。


課題文の「上位概念」を洞察する

この方程式はつまり、

1)国際社会なるものを標榜している人々は物事を一般化・普遍化して捉えている。

2)他方、低能と言われている戦争を始めるような国や、内戦を抱えている国の人々は、自分たちのルーツや生活や宗教といった「その国その人に固有の文脈」を生きている、となります。


この概念の上位にある概念は「理性と感性の対立」です。

理性というのは、17世紀にデカルトが言い始めました。いわゆる主知主義です。


他方、感性というのは、ジョン・ロックなどが提唱し、イギリス経験論と言われています。人は白紙の状態で生まれて、その後、何らかの経験を重ねることによってさまざまなことを白紙に書き込みつつ成長する、くらいの考え方です。
以下にそれはどういうことか説明します。


理性とは「同じ」を理解する脳のクセのこと

 理性とは「同じ」を理解する脳のクセのことです。
たとえば、リンゴとミカンを「同じ」果物と考えるのは理性の働きゆえです。果物という物体はないわけですから、要するに、「同じにする能力」を用いて、より上位の、なんらかすっきりした「概念を作る」のが理性のクセです。

他方で、感性というのは、「リンゴとミカンは同じじゃないだろ?」と言い張る脳のクセです。

リンゴとミカンが同じでないのは、誰だって見ればわかります。2つのリンゴを見比べても、細かな違いがあるのは、子どもでも分かります。世の中には2つとして同じものはないのです。

つまりこの著者は、理性と感性の対立、すなわち「『国際化』『平和』という大義名分をふりかざして、生まれも育ちも信条も違う人を「同じ」と見なしていいのか?」といっているのです。

同じと見なす人々が、内戦のある国に出向いて行って、そこにある土着の宗教や生活をぐちゃぐちゃにしつつ平和を構築している。そんな国際人の厚顔無恥がこの著者は気に食わないと言っているのです。

要するに「多様性」を標榜しつつ「本当の多様性」を否定する行動をとる人に対して「あたおかか」と言っているのです。頭で考えた多様性という「概念」でもって、現にまさにそこにある「多様性」を蹂躙するって、それ本気で言ってるの? と著者は言っている。


模範解答

と、そこまでわかれば、600字程度なら、あなたの考えが生まれてくるでしょう。

ちなみにわたしは、「国際人」がみずからのゆきすぎた「主知主義」に気づかない限り、平和構築は無理だ。したがって、理性を偏愛する人々の思考それ自体を改め、多様な在り方や考え方を是としない限り、国際社会における平和構築は難しいのではないだろうか。と書こうかなと思いました。


どう思考すればいいのか?
最後に。上記のように思考するには、どのようなに考えればいいのかについて言及します。

その答えは、問題文が内包する上位概念を洞察することです。これは高校生ひとりでは出来ないことですので、そのことこそを当塾では教えています。

上の問題文が内包する上位概念とは、理性と感性の対立です。 17世紀初頭、デカルトが理性と言い出しました。実はデカルトは「理性、理性」とは言っていないのですが(それはデカルトの主著である『方法序説』を読むと明らかです)、とりあえずデカルトが理性と言い出したことになっています。

その後、イギリス経験論が生まれ、「感性、感性」と言い出す人が生まれました。

のちに、理性と感性をカントが調停したことになっていますが、私たちの思考はどこまでいっても理性と感性に分断されています。実は分断されているというのは誤解でしかないと私は思うのですが(何人かの哲学者も誤認を指摘していますが(たとえばメルロー=ポンティ))、大学受験の問題文というのは、理性と感性の対立構造で書かれているものがほとんどです。

このことを知っておくだけで、関西学院大学レベルの大学、すなわち関関同立、マーチ、あるいはそれ以上の大学の小論文対策はかなり有利なものになります。

合格する小論文、合格しない小論文。その違いとは?

基本的なこと
例えば、大妻女子大学の小論文の過去問に「AIが与える心理的影響を多角的に論じなさい」というものがあります。高校生が思いつく限りの心的影響を、あるていど型どおりの書き方で書けばよいというのは誰でもわかると思います。

しかし、それでは不合格になる大学もあります。もちろん合格する大学もあるでしょう。どのレベルで論じられているものを合格とするのかは、大学によってそれぞれ基準が違いますから。

しかし、関西であれば関関同立レベル、関東であればマーチレベル以上の大学は、それでは落ちるように私は思います。多角的に論じろというのは、いくつもの視点を取りなさい、ということです。あるいは、1つの視点で切り取ったものを2つ以上の見方で論じるか。

前者の方法を採るなら、例えば、 AIと人間の尊厳という視点からその心的影響を論じる。あるいは。 AIが人間の情緒という言葉や数値では完全に割り切れないものに与える影響について論じる。はたまた、AIが人間の習慣的行動に与える心的影響について論じるなど、あるていど学術論文になりうるような視点を複数とっていかないと合格が厳しい場合もあります。

小論文の模範解答は掲載してくれている大学とそうではない大学があり、掲載してくれていない大学に関しては「どのレベルで視点をとれば合格できるのか」が判然としません。したがって安全を見るのであれば、視点の取り方と、その視点にもとづく論じ方くらいは勉強しておいた方がいいのではないかと思います。

基本的なことを実行するコツ
上記のことを実践するコツで最も重要なことは、「これは書いてはいけないのではないか」という自分の心の中にあるストッパーを外すことです。

高校生の多くは、「これは書いてはいけないのではないか」という気持ちを持っています。持っているように、私は授業を通して感じます。その理由はおそらく2つでしょう。

1つは、これは私たち大人がよくないのですが、学校が先生の期待に応えるところになってしまっているからです。その姿勢がそのまま、文章を書くときに現れてしまうからです。

今1つは、さまざまな思想に触れていないからです。思想といってもなにも危険なものではありません。例えば私は、哲学を専門としていますが、ある決まりきった枠の中でしか何かを論じていない論文と、「おお! こんな視点があったのか!」「こんなことを問いにしてもいいのか!」というような、驚きを与えてくれる論文とがあります。

文章の世界というのは、1つとして論じてはいけないことはありません。どのような問いを立てるのも自由です。自分が立てた問いをちゃんと回収しさえすればそれでいいのです。

「こういうことは書いてはいけないのではないか」という心のストッパーを外すこと。そのためにはたくさん読んでたくさん書くこと。あるいはいまだ知らない大人と対話すること。そういったことが重要になってきます。

小論文の本当の基礎|最低限これだけができればOK!

市販の小論文の参考書にはさまざまなことが書かれていますが、小論文ってじつは簡単なのです。小論文とは論文の小さなものですから、論文の構成を模して書くとOKです。

しかし、論文をまだ読んだことのない高校生にそう言っても伝わらないでしょうから、以下に簡単にまとめました。

ちなみに、以下は私の受講生に配布しているレジュメのコピペです(無論、私が作成しました)。それを知ったからといって即座に小論文が書けるようになるわけではないので、知識は無料で放出する。これが私のスタイルです。小論文は繰り返し、他人に読んでもらって修正する、そうすることではじめて書けるようになります。

では、以下に、コピペの資料を見ていきましょう。

はじめに
すべての文章は問いと主張とその根拠の3つの情報を内包しています。
文章は著者の問いからしか生まれないからです。
問いとは「●●とは何か?」「なぜ××なのか?」といった短文で表すことのできるものです。空はなぜ青いのだろうという問いを抱いた人が「空はなぜ青いのか」というタイトルの本を書くのです。したがって、小論文に書くべきことは、

1 問い

2 主張

3 根拠

となります。が、多くの場合、問いは与えられているので、問いに対する主張とその根拠をまず考えます。


主張を導く方法
「●●とは何か? 1000文字くらいで論ぜよ」といきなり言われて、即座に「●●とは△△です」と言える受験生はいません。したがって、なんらかをフックとして思考するしかありません。例えば、

1 身近なところから例を引っ張ってくる

例えば「本物とは何か」という問いに対して、「では偽物とはなんだろう」と思考してみる。すると、ブランドの鞄の偽物など、卑近な例がいくつか思い浮かぶでしょう。では、それはなぜ偽物と言われているのか? 信用できる機関が偽物と言っているからだ。とすれば……というふうに思考するとか。

これは当たり前の思考のように見えて、できる人があまりいません。受験生は難しい言葉で賢そうなことを論じなくてはならないと気負っているからです。

自分に下駄を履かせるというか、自分を上げ底気味に見せようとした時点で落ちると思ってください。そんな小手先のテクニックなど、大学の先生は即座に見抜くのです。トコトン誠実に書け!

2 そのことについて知っている情報を全部箇条書きにする

例えば、多様性について多角的に論ぜよという問いの場合、多様性について知っていることを箇条書きにしてみる(こういうのをアイデアフラッシュといいます)。それらをじっと眺めつつ、何か論じるフックがないか検討する。

3 偉い人がそのことについて何を言っていたのかを思い出す

要するに他人のアイデアを拝借する。パクる。


小論文の書き方
基本的には以下。
まず結論を書く。「●●とは××だと私は考える」

次にその理由(根拠)を書く「なぜなら●●とは△△だからだ」

最後に再び結論を書く。「以上のことから●●とは××と私は考える(冒頭部の繰り返しでOKです)」

理由が複数ある場合は「その理由を5つ、以下に論じる」などと書き、「第1に~」「第2に~」という段落構成にする。


プレゼンテーション型の小論文(プレゼンシート)の書き方
最後に、プレゼンテーション型の小論文の書き方について言及します。
プレゼンテーションとは何を伝えるものかと言えば、もちろん自分の主張を伝えるわけですが、より本質的には、「ストーリーを伝える」のがプレゼンテーションです。

すなわちこういう課題があるから、こういう問い(テーマ)が導かれ、そのテーマを具現化しようと思えばこういう施策が考えられ、それらの施策を積み上げていった結果、こういうふうになります。という「ストーリーを聴かせる」のがプレゼンテーションです。

したがって「3秒、3分、30分の法則」に則って要約文やプレゼンシートを作成する必要があります。

3秒というのは、プレゼンシート1枚をパッと見た時に「何が書かれてあるのか」がする分かる。すなわちタイトルがしっかりと書かれてあるということです。

3分というのは、1枚のプレゼンシートの中の概要とタイトルだけをさっと目で追っていけば、だいたい何が書いてあるのかがわかる。すなわち頭の中でストーリーが立体的にイメージできる。

30分というのは、そのプレゼンシートを熟読したくなり、熟読した結果ものすごく説得されて感激する。

これが「3秒、3分、30分の法則」です。電通やマッキャンエリクソンのような有名な広告代理店のプレゼン資料というのは、大抵そのようになっています。まあ、皆さんお利口さんだからという理由だけでなく、プレゼンされる側、すなわち企業の宣伝部の人は忙しいから3秒とか3分で読める企画書にしないと読んでくれない。読んでくれないと金を稼げないという理由もありますけど。

というわけで、プレゼンテーション型の入試対策は、ストーリーを作ることに主眼が向けられます。もちろんその前段階として、資料から論点を読み取る能力であったり、読み取ったの論点から何らかを洞察する能力が必要なのは言うまでもありません。

現代文&小論文対策|すぐ書けるようになる「魔法の要約テクニック」5選

例えば、神戸大学の現代文の最終問題は毎年、「著者の主張を要約せよ」です。

また、中堅国公立大学の総合型選抜ではしばしば、5000文字ほどの超長文を、その1割以下の300文字程度に要約させる問題が出されています。

というわけで、要約はできないよりできたほうが断然お得だと言えます。では、要約ってどうすればいいのでしょうか。文章の構造読解のプロである私が、その方法をお伝えします。

ちなみに、英語も同じです。下線部和訳ができない人は「要約力」がないから、下線部の直訳しかできないのです。英語力と国語力は相関関係にある、とはそういうことなのです。


1,意味段落とは「問い」から次の問いの手前まで

5000文字ほどの超長文の場合、学校の先生はしばしば「意味段落で段落を分ければよい」と生徒に教えますが、意味段落は「文章が何を言ってるのか」がわからないと分けることができません(ホント学校の先生って無理なことを生徒に要求しますよね)。

そこでまず、ざっくりと意味段落を分けるテクを知っておく必要があります。
意味段落とは、問いから、次の問いの手前まで、と理解しましょう。

文章は(1)問い(2)主張(3)根拠 の3つの要素で成っています。これは問題文全体に言えることであり、同時に、各意味段落内に言えることでもあります。つまり、超長文は(1)~(3)のかたまりを3つほど持っている文章というわけ。

ちなみに、問いとは「〇〇とはなにか」とか「なぜ〇〇なのだろう」という疑問文のことです。


2,段落の冒頭の言い切っている文章に着目する

自分で文章を書けば即座に分かることですが、段落の冒頭には問いか自分の主張のいずれかを置く場合がほとんどです。
もちろん、例を示したい場合は、「例えば」から書き出しますが、そうではない場合、段落の冒頭には問いか主張のいずれかを「書きたくなる」でしょう。あなたが読んでいる文章を書いた著者も同じ思考回路を持っています。これは国語の勉強というより、ヒトの脳の思考のクセです。


3,接続詞に着目する

超長文は読むのがダルいと思いますので、接続詞を追っかけていこう。基本的には、逆説の接続詞(しかし、一方で、など)や、つまり、といった結論を表す接続詞の後の文章を拾っていきます。


4,文中の言葉を積極的に使う

文中の言葉をそのまま使ってはいけないと指導する先生もいますが、例えば神戸大学の場合、文中の言葉をそのまま使うことなく、自分で好き勝手に言い換えれば、たいてい、点をくれません。文中の言葉と高校生が考える言い換え言葉の間には、どうしても乖離が生じるので、「著者はそのようなことは言っていない」という理由で点をくれないのです。

したがって、まずは、上記1から3のテクニックを使って本文から抜いた文章をそのまま繋げていきましょう。


5,問いと主張と根拠だけを抜き出す

上記1から4のことがよくわからない場合、問題文の中から、問いと主張と根拠だけを抜き出しましょう。5000文字を超える超長文の場合、問いと主張と根拠のセットは3つほどあるでしょう。まずはそのレベルを目指すといいと思います。

6,最終手段
上記1から5のことがよくわからない場合、最終手段として、まず「何について書かれてある文章なのか」を洞察します。洞察するというか、読んでいけばなんとなくわかると思います。

例えば、「地球温暖化がもたらす経済効果について」書かれてあるとしましょう。そしたら次に。それについて著者が何を主張しているのかをとっていきます。それを取る方法は簡単で、「例えば」という例示の箇所を全部消していくのです。消したあとに残ったものが著者の主張です。
その次に、それらを並べてみて、地球温暖化がもたらす経済効果とはどのようなものか、という問いにそぐう主張だけをかいつまんでいくのです。

以上の方法はあまり褒められた方法ではありません。しかし、切羽詰まったときにやれば、少なくとも部分点はもらえると思います。

構造がしっかりした文章であれば、文章の中から著者の問いと主張とその根拠をとり出すのはさほど難しいことではありません。言い換え表現と反対表現に着目して文章の構造をつかめばいいだけですから。
しかし、エッセイ寄りの柔らかい文章の場合、なかなか構造が見えてこないことがあります。そういったときはまず、「何について書かれている文章なのか」だけを取ってあげるのです。なぜなら、すべての文章は「〇〇について」書かれているからであり、〇〇に対する著者の主張は必ず存在するからです。

これだけのことをやって部分点をもらうのも1つの方法です。あまり褒められたことではありませんけど。

「本当の勉強」をとおして一般入試、総合型選抜入試に勝つための完全個別オンライン塾
ページの先頭へ